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なんの穴かはナイショ
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「ねえ、このあいだ本で読んだんだ、憎い旦那を事故に見せかけて殺すために、寝ている間に濡れた紙を顔の上に置いて窒息死させちゃう話。昔は望まれない子が生まれた時に、顔に濡れた手拭いを被せて殺していたんだって。ほら、昔は中絶なんて出来なかったし、生んでから何とかするしかなかったみたい。可哀想よね・・・」


同調しているのだろうか?黒いパンストに包まれたわたしの尻の下で「うー」とも「むぐー」ともつかない呻き声を上げる彼を無視して、わたしはお喋りを続ける。


「だから、いくら乾燥しているからといって、マスクを湿らせたりするのは危ないみたいね。湿らせて使う専用のものならいいけど、普通のガーゼのマスクを濡らして付けたままうっかり寝ちゃうと、濡れたガーゼが鼻と口にピタッとくっ付いて、自分でも気付かないうちに窒息死しちゃうんだって」


彼が呻くたびに、温かな吐息がパンスト越しにわたしの尻を擽る。彼の呼気のせいか、暖められて滲んだわたしの汗のせいか、パンストの中の尻が徐々に湿っていくのを感じる。


「・・・ねえ、パンストでも人って窒息するのかな?」


わたしの尻の下の彼が、一層激しく呻き声を上げる。逃げようと懸命に首を振りもがいても、柔らかなわたしの尻の下に埋もれた口と鼻が新鮮な酸素を吸い込むことはもう、無い。汗で曇った薄いプラスティック・フィルムで厳重に拘束された彼の体を見下ろしながら、わたしは思う。もっと、もっと湿らせてやらなきゃ・・・


じわり


わたしの放った液体は、ストッキングを色濃く染めながらゆっくりと広がっていく。飛沫を上げることなく、ゆっくりとストッキングに染み込み、染み出し、そしてわたしの尻と彼の顔は、湿ったストッキングを介してピッタリと張り付いてしまった。さっきまでの呻き声は「ず、ずずっ」と水を啜るような音に変わり、彼の鼻と口が完全に濡れたストッキングで覆われていることを示している。

プラスティック・フィルムの内側に溜まった水滴が小刻みに揺れている。おまえ、さっきよりも湿っているのね。だったら、お顔ももっと湿らせてあげる。温かい液体でひたひたに濡らしてあげる。


・・・ひとつだけ教えてあげる。窒息したくなかったら、この濡れたストッキングを乾かせばいいのよ。どうやって乾かせばいいのか、分かるわよね?全部吸い取ればいいの。なにもわたしは、眠っているおまえの顔を湿らせているわけではないわ。






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ヤン・イクチュン、キム・コッピ 他

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本文とは全く関係ありませんが、いい映画です。タイトルも好きなので拝借しちゃった。DVD買おうかな。


[ 2011-04-14 (Thu) 16:30 ]  
   Category:ふつうのはなし