ゆっくりと縄をかけていく。
変なストレスがかからないように、簡単には抜けないように、それでも体を捩らせる余裕があるように、バランスを見ながら縄をかけていく。
優しい?ううん、それは優しさなんかじゃないの。これから始まるゲームのために、わたしはギリギリのバランスでおまえを絡めていく。糸に絡まる獲物を眺める蜘蛛の眼で、慎重におまえを捕らえていく。
さあ、逃げなさい。これからおまえとわたしの約束の時間が始まる。
制限時間までにおまえが縄を解いて逃げられたら、おまえの勝ち。ご褒美に、おまえの言うこと何でも聞いてあげる。おまえがしたかったあんなことやこんなこと、させて貰えるかもね。
でも、時間になってもおまえが逃げられずにいたら、わたしの勝ち。そのときは、おまえの心も身体も、わたしの好きなようにさせてもらうよ。
ねえ、でもこのゲームがフェアに行われると思う?わたしはわたしが負けないために、精一杯おまえの邪魔をするよ。おまえの呼吸を止めて、おまえを惑わせて、邪魔をするよ。おまえもわたしの邪魔をしたければすればいい、もしもおまえにそんな余裕があるならね。
もうすぐ逃げられるかという頃には、もうおまえ、逃げたくなくなっているんじゃない?こうしてずっとわたしの足元をのたうちまわって、赦しを乞い続けたいんでしょう?おまえの待ち望んだご褒美はすぐそこにあるのに、それでもおまえはこの苦しくて惨めな状況を選ぶんだよね・・・ふふ、変なの。
全く逃げられないのも好きだけど、こうやって余裕を与えるのも好き。懸命に足掻くその様に、救いようのない愛らしさを感じます。
そんなわけで、ちょっと流行りそうです、縄抜けプレイ。本来緊縛はあまり好きではないんだけど、こういう哀れさを引き立てるように使う縄は好きみたいです。
こんにちは、絶賛休暇満喫中の七です。
さて、今日は「七」という名の由来について。
聞いた話によると、SM業界に「なな」という名前の方はとても多いらしいですね。わたしが入店して自分で七という名を提案したときにも、そういう助言をいただいた気がします。
それでも押し切ってそのままにしたのは単純に考え直すのが面倒だったからでもありますが笑、わたしは女王様をやるにあたって、ナナのような女でありたかったの。
ナナ (新潮文庫) (2006/12) ゾラ 商品詳細を見る |
「不幸な娼婦の話」と言ってしまえばそれまでですが、わたしはナナから揺るぎない純真さを感じます。その強烈な性的魅力で周囲の人々を振り回し破滅させるときも、どんな悪意や逆境の中にあっても、彼女はどこまでも変わらずに透明で、優しい。奔放さや驕慢や怠惰や愚かさのいちばん下に、常に純真さをなみなみとたたえている。
わたしの解釈も、ナナという毒婦を女としての理想に据えるのも間違っているかもしれませんが、とにかくわたしが「七」という名前を自分につけた理由の半分くらいはこの「ナナ」なのです。
残りの理由は、ナイショ。ちなみに何故漢数字の「七」なの?という質問もよく受けますが、それは単純に字面が気に入ったからです。なんと呼ばれても構わないしこだわりもないんだけど(へんなあだ名でわたしを呼ぶマゾもたくさんいるし)、それでもお手紙やメッセージを貰ったときにきちんと漢字で「七」って書いてくれていると地味に嬉しいものなのよ。
直接飲ませるのも好きだけど、たまにはこういうお道具を使ってみるのも良いものです。白い便座の中から覗くその顔は、恐怖と期待に満ち満ちている。首を振ることすらできない不自由の中で、おまえの人格は徐々に失われていく。
マゾ持参の便器(ポータブルトイレを顔が嵌められるように加工したもの)とビニール袋&ガムテープを組み合わせて、「飲みきれなかったぶんは頭の周りにどんどん溜まっていく」という凶悪な聖水プレイをしてみました。しかもダブルスで。ほんとうは聖水に溺れて苦しむ姿を見たかったけど、筋金入りの聖水好き!な彼は二人分の大量の聖水のほとんどを飲み干してしまったのでした。すごいね。
「おいしい!おしっこだいすき!でも飲み過ぎてちょっとくるしい!」と底抜けに明るいおしっこフェチの彼とは、今後も楽しくてキンキーな聖水プレイのバリエーションを考えていきたいと思います。
ちなみにこのポータブルトイレ、レンタル用に寄付していただきました。
聖水プレイはもちろん、黄金プレイに使っても楽しいんじゃないかな。微妙なサイズのビニール袋などの準備があるので、リクエストはお早めにね。
夏のある日のセッションでのひとこま。
わたしはこれを、「春川ナミオ式顔面騎乗」と呼ぶ。正座させた男の首のみを後ろに倒させて、その顔の上にどっしりと腰をおろす。ただでさえ辛い体勢なのに、さらに呼吸までもを奪われてしまう・・・残酷ね。
写真でおわかりになるかしら?わたしの肌はじっとりと汗に濡れている。気温のせいか、征服感に伴う興奮のせいか、わたしの肌は乾くことを知らず湿り続ける。首筋を、背中を、そしておまえの顔を抑え込む尻を流れて、わたしの汗はおまえの顔をも湿らせる。
逃げたい?でも逃げることなんてできない。わたしの肌が湿れば湿るほど、おまえは息苦しさに駄々っ子のように首を振る。そうして顔中にわたしの汗を擦り込んで、もっと息苦しくなる。顔中をわたしのしるしに侵されて、じわじわと自分の首を絞め続けることになる。塩辛いわたしのエッセンスを強制的に味あわされて、ただただ自分がちっぽけな存在だと思い知ることになる。おまえに与えられたのは、逃げられないという絶望だけ。
・・・なんてね。
この汗の理由の70%は、暑さのせい。M男ちゃんに「な、ななさま、凄い汗ですけど大丈夫ですか?」と言われまくった今年の夏。心配してくれてありがとう、たしかに通年興奮すると汗かいてるわたしだけど、今年の汁だくっぷりったらなかったわね。開き直って、その汗を責めに活用した今年の夏。わたしは夏が嫌いです。暑い、だるい、目が痛い、そして死ぬほど汗をかく。今年の夏は(も?)、辛かった。塩飴舐めながら頑張った!
そんなわけで、休暇をいただきます。
10/24(水)〜10/31(水)、お休みします。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
夏の疲れを払拭して帰ってくるね。そしてまた、最低に最高なことして遊ぼう。うふふ。
にんげんの、「最も情けない姿」ってなんだろう?
その問いに答えられるわけないわね?だっておまえ、その「最も情けない姿」に成り下がってしまったんだもの。便器に顔を突っ込んで、品の無いトイレスリッパで頭を踏みつけられて、無理矢理掃除させられるおまえに人間の尊厳など残っているはずが無い。溢れる涎を飲み込むことも出来ず、助けを求めることも出来ないおまえは、汚い公衆便所の床を蠢く蛆虫と同等か、それ以下のいきもの。
それでもおまえはまだ、にんげんのかたちをしている。
辛うじて残った自尊心ゆえに精一杯のうめき声をあげ、己の惨めさに拳を握り、それでもその境遇から逃れることも出来ずににんげんと畜生の間をさまよっている。
安心して、完全ににんげん以下に堕としたりはしないから。
その屈辱や情けなさをきちんと味わえるように、ギリギリにんげんでいさせてあげる。そのほうが惨めで辛いかもしれないけど、でもそのほうがおもしろいんだから仕方ないわよね。
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