浮かれたミニドレスにハイヒール、リップと煙草と少しのお金くらいしか入らない小さなクラッチバッグだけを御伴にわたしは夜の街を泳ぐ。
適当に賑わっている適当なバーに入って、まずはウォッカソーダを1杯。今日は飲みすぎないようにしないと。声をかけてくる適当な男たちを適当にあしらいながら、わたしは部屋に残してきた「アレ」のことを考える。どうなっているかしら、アレ。お腹を空かせているかな?心細くて泣いているかな?それともわたしがいなくなってホッとしているかな?
昨夜せっかく食事に行ったのに、おまえはわたしがお肉を口に運ぶのを不安そうに眺めるだけだったわね。いいの?ちゃんと食べないと保たないよ?そう促したのにおまえは小さな声で「ちょっと…今は食欲ありません」って俯いていたっけ。あれから何時間が経った?さすがにお腹がへったでしょう。いいわ、帰ったらとっておきの食事を用意してあげるから。
そんなことを考えているうちに、何杯目かのお酒がわたしをトイレに誘う。さあ、アレの待つ部屋に帰らないと。昨夜のディナーを終えて部屋に戻ってからは、おまえが口に出来るのはわたしの体から出たものだけ。そして、わたしが使えるトイレはおまえだけ。暗い部屋に繋がれたおまえは今何を思ってる?わたしの帰りを待っている?それともわたしが帰ってこないように祈ってる?どのみちおまえには選ぶ権利なんて無いの、全ては、わたしの体が決めることなんだから。
…そんなプレイがしたいです。というか、やります。うふふ
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