わたしのプレイバッグの中には常に、コンビニでちょっとしたものを買ったときに商品を入れてくれるようなサイズのビニール袋が入っています。
汚れ物を持って帰ったりプレイで出たゴミをまとめるのにも重宝しますが、常に切らさないように気を使っている最大の理由・・・それは、『マゾの過呼吸対策』!!!
過度の恐怖、興奮、焦燥、疲労、緊張、泣き過ぎ、喘ぎ過ぎ・・・理由は様々ですが、プレイ中にマゾが過呼吸を起こすことは実はよくあります。
そんなとき、例えば縛っていたのなら速やかに縄を解き、マゾを楽な体勢で座らせてその口元にビニール袋をあてがいつつ「ハイ大丈夫だからね〜、ゆっくり呼吸してごらん、そう吸って〜・・・吐いて〜・・・」などと言い優しく背中をさすってやるのです。
とってもシュールな光景です。さっきまで「みっともない声出すんじゃないよ、この蛆虫が!!!」などと罵りブンブン鞭をふるっていたボンデージ姿のおねえさんが、ゼエゼエ言うさっきまで蛆虫だった男の傍にしゃがみ込んで赤子をあやすような声出しているんだもの。手にしたそのビニール袋は、もはや怪しいものにしか見えません。
で、落ち着いたあとにみんなこちらが恐縮するくらいに謝るんですけど、ほんとうに気にしなくていいからね。よくあることだし、それにそんな風になるくらいなにかを感じてくれていたっていうのは、心配だし申し訳なくもあるけれど実はちょっと嬉しい。
先日プレイ中に過呼吸を起こしたマゾは、おもしろかった。
いいから黙って呼吸しなよとなだめるわたしを無視して、なぜかずっとわたしを拝みながら「ありがとうございます」と繰り返していた。ビニール袋をふかふかさせながら、横隔膜をヒクヒクさせながら、それでもお礼を言っていた。ぐしゃぐしゃに泣きながら、顔を汗と涙と涎でべたべたにしながら、きっと脳酸欠で回ってない頭で懸命に。
落ち着いた後に「やーい泣き虫!!」ってわたしは茶化したけど、とっても可愛らしく見えたのも事実です。「これが本当のブレスコントロールですか」なんて嘯くマゾとふたり、ゲラゲラ笑っちゃった。
そら過呼吸なんて起こさないほうがいいけど、もしも起こしても大丈夫。対処法もよくわかっているし、丁度良いビニール袋もいっぱい持っているよ。
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